2012.01.22 Sunday
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2009.05.28 Thursday
先ほど、NHKの「大人ドリル」という番組で裁判員制度のことをやっていました
これ以前に、本を読んだりは個人的にしており
私としては、この制度に反対だという明確な意見を持っています
しかし、今日はそういった前から得た知識や自分の意見を極力省いた視点からの
(完全に省くのは同じ肉体なので無理だろうけど・・・)
この番組に関する意見を述べたいと思います
番組の内容は、一字一句同じではないが、だいたいこんなようなものでした
まず、NHKの解説員の中から選ばれた3人がゲストとして登場
司会は、加藤浩次さんと渡辺満里奈さん
この3人の解説員ゲストのうち、2人は
裁判員制度に好感を得ていないということでした
英米では陪審員裁判が行われますが
(日本の裁判員制度はどちらかというとヨーロッパの参審制よりのようだ)
アメリカでは刑事事件全体の5%しか陪審員裁判が行われていないといいます
アメリカでは、あまりにも犯罪が多い=裁判が多いため
「このくらいの刑にしてやるから、これで認めておきなさい」
という『司法取引』が90%だそうです
しかも、了解をとれば陪審員による裁判を避け
裁判官による裁判にできるといいます
司法取引以外の残り10%の裁判のうち
半分は裁判官による裁判を選ぶのです
がしかし、それとは反対に
日本の裁判員制度では選ぶ権利は被告にはないのです
私達日本国民が関わる裁判員制度で扱われる刑事事件は、重大犯罪・・・
放火、殺人、強盗殺人、強盗傷害、強姦致死、傷害致死など恐ろしい事件ばかり!!
記憶にみんな残っているであろう、1992年
当時16歳だった服部よしひろ君が
ハロウィンの時に間違って隣の家に入ってしまい
フリーズと家主が言ったが、聞こえなかったのか
1歩程動いただけで射殺した・・・
これは、陪審員裁判だったのですが
12人の陪審員が全員射殺した家主を「無罪」と言ったそうです
近所の人の話では、猫がうるさいだとかそういった小さなことでも
いつも銃をもってウロウロしている、ちょっと危ない人だったそうで
遺族の方々は、間違って人が尋ねて来ただけで射殺するなんで尋常ではない
そんなのはとても「正当防衛」とは思えない、と訴えました
裁判官は「正当防衛とはいえない」と判断したそうですが
陪審員裁判で無罪が出たら、それは覆せないのだといいます・・・・
それに、黒人男性のロドニー・キング氏がスピード違反でつかまった時
20人もの白人警官が暴行を加えた事件では
近隣住民がこの暴行を撮影していたため、それが報道され
20人中、4人の白人警官が起訴されました
しかし全員白人の陪審員だったため、無罪になりました
人種差別がひどい上にこの判決、黒人の怒りはおさまらず
ロス暴動へとつながったのです
アメリカは言論の自由が憲法の最初に明記されているので
裁判後には何を言っても良く、暴露本が出版できたりする
しかし日本の裁判員制度は「守秘義務」が科せられているので
誰がどう言ったなどということを他言した場合には逮捕される
しかも、この守秘義務が障害になって
どういう裁判だったのかと後から検証したくても
できなくなってしまうといいます
裁判官3人と、裁判員6人で裁判が行われますが
無罪の場合はいいのですが
有罪の時にはそのジャッジに裁判官が1人は絶対に入ってないといけない
というような、「若干の」配慮はあるけれども
深く議論されないままもう始まってしまった
というのが現状のよう・・・
日本国民の350人に1人は裁判員候補に選ばれているそうで
よほどの理由がなければ断ることができず
断ると法律違反ということで罰金などの「罪」になるそうです
そもそも、欧米は、人種問題や奴隷問題などがとてもひどく
偉い人(裁判官や王様など)だけでは、差別されている人に不利にしかならないので
陪審員や参審院を国民の中から入れる、というようになったといいます
我が身を守るために取り入れた方法、権利なのだから
国民が望んでないのに押しつけて導入する裁判員制度とは違うのです
まぁ、そんな内容だったんだけども・・・・
さて・・・・・ここまで読んでみて、みなさんどうでしょうか・・・・・
「この制度はちょっとまずいな」と
客観的にみても、そう感じるんじゃないか?
と私は思うのですが
でも、驚くことに、こんなダークな話しを聞いたにも関わらず
渡辺満里奈さんは、「ぜったいに行きたいです」と・・・
加藤浩次さんも、「今までは嫌だったけど、微妙だな」ぐらいにはなったと・・・
そう最後はまとめなさいと言われていたかのような
めちゃくちゃなことを言っていました・・・
今の日本で、「裁判をもっと身近に感じてほしいので」だとか
「国民の意見をもっと反映させないと」というだけで
こんな制度を入れていいのでしょうか?
欧米は、子供のころから授業などでも
積極的にディスカッションするという教育を受けていて
いわゆる、考えたり話したり、という練習を多少はできているでしょう
しかし日本は、「NOと言えない日本人」なんて本が出て
「オレオレ詐欺」なんていうのにダマされちゃう人もいるくらいお人好しな
あまりハッキリと自分の意見を言わない
時には大勢に流されて自分の意見を持たない、考えない、そんな感じですよね?
いきなり「裁判」という、いわゆる「本番」に
練習もなしに挑むことになります
最初の裁判が練習、くらいなもんでしょう(本番なのに)
それで、人の罪、ましてや死刑という
人の生死までもジャッジしていいのでしょうか!?
そんな大事なこと、いきなりぶっつけ本番で考えることでしょうか?
推進しているNHK解説員が、「もっと事件を身近に感じてもらって」
などと、何度も言っていました
「人間として成長する」、みたいなことも言ってたな
でも、痴漢や窃盗どころではない
放火、殺人、強盗殺人、強盗傷害、強姦致死、傷害致死などの重大刑事事件を
「身近に感じてほしい」ってどういうことでしょうか・・・
人の有罪無罪、ましてや死刑までも判断するようなことで
わざわざ「人間として成長」することを学ばなくてもいいと思うんですけど・・・
たしかに、世の中、何が起こるかわかりませんけれども
司法による判断という道を、日本は選び、続けてきました
裁判官は、いろんな事件を勉強し、経験してきた、プロ中のプロです
絶対に間違いがないとはいわないけど、素人がそこに入ったからって
冤罪が少なくなる、とは到底思えないんだけどなぁ